痛風・健康

【痛風の予防】鶏肉6部位のプリン体含有量をお肉のプロが解説

風が吹いても痛いほどの痛風発作

歩くのもつらい痛風は、二度と経験したくないですよね。

私も6年前に痛風発作に襲われた一人で、あの時の痛みは二度と経験したくないです。

痛風発作はどうして起こるのか?

痛風の原因となるものとして有名なのが、ビールの飲みすぎによる「プリン体の摂りすぎ」もその一つ。

ビールはプリン体を多く含むため、毎日たくさん飲むと痛風リスクが高くなります。

そして、お酒以外にも痛風になる原因は、プリン体を多く含む食材をたくさん摂ることにあります。

痛風になるとお酒以外に、食べ物にも気を使いますよね。

普段食べている食材にはどのくらいのプリン体が含まれているのかご存知ですか?

この記事は、次の人におすすめです!
・食材に含まれるプリン体含有量を知りたい!
・プリン体含有量の多い食品を知りたい!

今回紹介する食材は、「鶏肉です。

「痛風発作が心配で何を食べていいか」、迷っている方は参考にしてください。

 

では、はじめます!

鶏肉部位のプリン体含有量

鶏肉は、お値段も手頃なので食卓にあがることも多い食材ですよね。

鶏肉のプリン体含有量は、肉類ではちょっと高めです

鶏肉の主要部位のプリン体含有量をまとめてみました。

部位名 100gあたりのプリン体含有量
レバー 312.2mg
ささみ 153.9mg
砂肝 142.9mg
手羽 137.5mg
もも 122.9mg
119.7mg

 

鶏肉部位、それぞれの特徴を簡単にご紹介します。

鶏レバー


レバーとは、「肝臓」のことをいいます。

鶏レバーの特徴

鶏レバーは、牛レバーや豚レバーに比べてやわらかいのが特徴。

鶏レバーは、調理しても「ふわっ」とした食感。

レバーは、きちんと下処理をすれば匂いも気にならなくなります。

きちんと下処理された鶏レバーは、料理にコクと深みをだしてくれます。

鶏レバーの簡単な下処理方法

鶏レバーは、
・たんぱく質
・鉄分
・亜・
ビタミンA
など豊富な栄養素が含まれています。

鶏レバーの用途

鶏レバーの用途は、
・煮込み料理
・焼き物
・炒めもの
などに最適。

鶏ささみ


ささみの名前は、形が笹の葉に似ていることが由来。

鶏ささみの特徴

ささみは、鶏肉の部位の中で脂肪が最も少ない部位。

ささみは、タンパク質も多く、低カロリー。

なので、カロリー制限が必要なダイエット時に好まれる部位。

ささみは、加熱しても柔らかくしっとり感があります。

ささみの淡泊な味わいは、「高タンパク」「低カロリー」で知られる、むね肉より人気です。

鶏ささみの用途

ささみの用途は、
・バンバンジー
・チキンカツ
・唐揚げ
・フライ
などに最適。

鶏砂肝

砂肝は、九州地方や東海地方では、「砂ずり」ともよばれています。

砂肝は、砂嚢(さのう)という器官で「鶏の胃」の一部。

砂嚢は、鶏が食べ物をすり潰すための器官。

砂肝の中には、たくさんの砂や小石が詰まっていています。

砂肝の中の「砂」や「小石」が、食べたものをすり潰す役目をしています。

人間でいうところの「歯」役目です。

鶏が飲み込んだ砂や小石が、食べたものと一緒になり、筋肉が収縮することで、細かく砕かれます。

そして、砕かれた食べ物や砂、小石は消化器へと送られます。

鶏砂肝の特徴

砂肝は、ほとんどが筋肉なので、「コリコリ食感」。

砂肝は、見た目は硬そうですが、食べてみると簡単に噛み切ることができます。

砂肝の味は、非常にタンパクで甘みがあり、あっさりしています。

鶏砂肝の用途

砂肝の用途は、
・焼き物
・炒めもの
・煮物
・揚げ物

鶏手羽(むね)


鶏の胸のお肉。

鶏手羽の特徴

鶏手羽(むね】肉は、脂肪が少なくやわらかい部位。

鶏手羽は、淡白な味であっさりしているのが特徴。

鶏手羽は旨味成分の、
・グルタミン酸
・イノシン酸
などが含まれています。

鶏手羽の用途

鶏手羽の用途は、
・唐揚げ
・チキンステーキ
などに最適。

鶏もも

鶏ももは、鶏の腿から足にかけた部分の肉。

鶏ももの特徴

鶏ももは、他の部位に比べ、脂肪分が程よくあり、
・タンパク質
・鉄分
・ビタミンB2
も豊富。

鶏ももは、いろいろな料理に使われる万能食材。
鶏肉の中では、一番使われる部位です。

鶏ももの用途

鶏ももの用途は、
・唐揚げ
・チキンステーキ
・てりやき
・煮込み料理
などに最適。

鶏皮

鶏皮とは、鶏の皮のこと。

鶏皮は、お酒につまみにあうことから居酒屋の定番メニューとして人気です。

鶏皮の特徴

鶏皮は、こってりとした鶏肉の濃厚な味わいが魅力的な部分。

料理の仕方次第で、強いコクや旨みを楽しむことができます。

鶏皮の用途

鶏皮の用途は、
・焼き鳥
・唐揚げ
などに最適です。

鶏皮には、さまざまな栄養素が含まれています。

鶏皮の栄養素は、
・コラーゲン
・ナイアシン
・ビタミンK」などが含まれています。

コラーゲンとは?

コラーゲンは、タンパク質の一種で皮膚や腱・軟骨などの組織を構成します。

コラーゲンは、皮膚のハリや弾力を保ち骨の内側を柔軟にする働きがあります。

コラーゲンは、人間の身体を作っているたんぱく質の約30%を占めています。

ナイアシンとは?

ナイアシンは、ビタミンB群の仲間で水溶性ビタミン。

「ビタミンB3」とも呼ばれます。

ナイアシンは、「糖質」「脂質」「たんぱく質」をエネルギーに変換する役目をします。

そして、鼻や喉の粘膜、全身の皮膚を強化し、細菌やウイルスが体内に侵入するのを防ぎます。

ビタミンKとは?

ビタミンKは、血を固めて止血する血液凝固作用がある脂溶性ビタミンのひとつです。

ビタミンKには、骨の健康維持や形成を促す働きもあります。

おいしい鶏皮の選び方

新鮮でおいしい鶏皮を選ぶポイントはの3つ。
・ドリップが出ていない
・・毛穴が盛り上がっている
・色は黄色がかっているもの


ドリップが出ていない

 

まずはドリップの有無を確認しましょう。

「ドリップ」とは、お肉から出る旨味成分などが流出してでる「肉汁」。

ドリップが出ているということは「味」と「鮮度」が劣化しているということ。どドリップは、生臭さや酸化の原因のひとつ。

毛穴が盛り上がっている

鶏皮の、毛穴の状態をチェックしましょう。

鮮度が良いものは毛穴が盛り上がっています。

そして、鶏皮自体にヒダが寄っているものを選びましょう。

鶏皮の毛穴がペタンと閉じもの、全体的に平らなものは鮮度が劣化しています。

色は黄色がかっているもの

鶏皮は、皮の色も大事です。

おいしい鶏皮の特徴は、
・黄色がかっている
・みずみずしくツヤがある

鶏皮は、白くなっているものは鮮度が落ちています。

白くなっている鶏皮は選ばないようにしましょう。

 

一日のプリン体摂取量

痛風治療のガイドラインでは、一日のプリン体摂取を400mg以下に抑えることが推奨されています。

一日のプリン体摂取量を400mgに抑えるためには、
・高プリン体の摂取回数を減らす
・3食のうち1食でもプリン体の少ない食品を中心の食事メニューにする
ことで一日のプリン体摂取量を400mgに抑えることができます。

プリン体含有量が多い・少ないとは?

プリン体含有量が「多い」「少ない」とはどのくらいの含有量なのでしょうか?

高尿酸血症と痛風治療のガイドラインでは、食品100gに含まれるプリン体含有量が、
・300mg以上 ・・・極めて多い
・200~300mg ・・・多い50~100mg
・50〜100mg・・・少ない
・50mg以下・・・ 極めて少ない
としています。

プリン体含有量が極めて多い(300mg以上の)食品

食品 プリン体含有量
クロレラ 3183mg
煮干し 746mg
かつお節 493mg
アンコウ肝(酒蒸し) 399mg
干し椎茸 380mg
鶏レバー 312mg
イサキ白子 306mg
マイワシ干物 306mg

プリン体が多い(200~300mg)食品

食品 プリン体含有量
豚レバー 285mg
大正エビ 273mg
マアジ干物 246mg
オキアミ 226mg
牛レバー 220mg
カツオ 211mg
マイワシ 210mg
サンマ干物 209mg

今回ご紹介した8品の「プリン体が多い」食品は、1回に食べる量が100g以上となる場合が多いです。

食べる量に十分に気をつける必要があります。

『高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン』の「1日400mgを目安に」「1日400mg以下」に抑えるようにしましょう。

プリン体含有量の多い食品の食べ過ぎに注意するのは勿論のこと、尿酸の排出を助けてくれる「きのこ類」「海藻類」などの食品と一緒に食べるようにしましょう。

プリン体含有量が少ない(50〜100mg)食品

豚ロース、豚バラ肉、牛タン、ラム肉、うなぎ、 ベーコン、ほうれん草、カリフラワー、アーモンドなど

プリン体含有量が極めて少ない(50mg以下)の食品

玄米、白米、パン、そば、豆腐、牛乳、卵チーズ、魚肉ソーセージ、キャベツ、トマト、にんじん、 もやし、オクラ、海藻類、果物類など

 

痛風リスクをなくす牛肉のプリン体含有量まとめ

ある日突然、ホントに突然痛風発作はおこります。

人は誰しも、痛い思いをしないと「痛い辛さ」がわかりません。

痛風の痛みは、一度の経験でいいです。

何度もはごめんです!

痛風発作を経験した人はみなさん、同じ意見です。

「痛風の痛さ」「痛風の辛さ」は二度と経験したくない!

二度と痛風にならないための対策は、ちゃんとできていますか?

痛風発作を起こさないためには普段から、プリン体摂取量を400mg以下に抑えることが必要です。

そのためには、毎日の食事に気をつけることが予防になります。

プリン体摂取量を400mg以下に抑えるためには、
・高プリン体の摂取回数を減らす
・3食のうち1食でもプリン体の少ない食品を中心の食事メニューにする
ことが必須です。

まずは、今のご自分の食事を見直してみるのもいいかもしれません。

そして、プリン体含有量の多い食品を控えることも普段から気をつけましょう。

今回ご紹介した、「プリン体含有量の多い食品」「少ない食品」を参考にしてください。

お互いに、痛風発作に気をつけましょう!

最後までお読みいただきましてありがとうございます。

 

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はじめまして。私は某スーパーで精肉部門責任者歴30年のお肉のプロです。スーパーには毎日沢山のお客様が来店され色々なお肉の質問を受けます。「えッ、こんな疑問があるのか!」と気づかされることが多いです。お肉の疑問を解決して、「おいしいお肉」を食べてほしい!そんな思いから「お肉の基礎知識」などをブログで発信しています。少しでも、あなたのお役に立てたなら嬉しいです!