焼き豚や煮豚、角煮を作って食べた時に
「ちょっと硬いな!」
と感じたことありませんか?
それは、
切り方が間違っているのが原因かもしれません?
お肉には、「やわらかさ」や「硬さ」を左右する繊維の向きがあるのご存知でしょうか?
お肉の繊維の向きを理解して、正しい切り方をしないと、折角手間かけた料理のお肉が、硬くなり台無しになってしまいます。
この記事では、お肉をやわらかくするための、
・繊維方向の見分け方
・正しい切り方
をご紹介します。
豚肉には色々な部位がありますが、
その中でも、脂肪が少なくヘルシーな部位、内ももの繊維の見分け方と柔らかくなる正しい切り方をお肉のプロがご紹介します。
では、はじめます!
目次
豚ももブロックの繊維方法の見分け方
まず、やわらかくなる正しい切り方の前に、
お肉の柔らかさを左右する、お肉の繊維の向きについてご紹介します。
お肉には豚肉に限らず、牛肉でも鶏肉でも繊維があります。
お肉の繊維は、非常に丈夫で、加熱しても口に残ってしまいます。
これが、「硬さ」を感じる原因です。
「硬いな」と感じるのは繊維方向を間違えて切っていることも原因のひとつ。
内もも肉がやわらかくなる正しい切り方は、
長く伸びている筋目を短く切る
ことで柔らかくなります。
内ももの繊維
うちももの繊維は矢印方向に長く伸びています。
お肉を柔らかくする正しい切り方は、長く伸びている筋目を短く切ること。
この繊維(溝みたいにみえる線)に対して、垂直に包丁をいれ筋目を短く切ることで
お肉が柔らかくなります。
逆に、繊維(溝)と並行に包丁を入れると、繊維が長いまま残ってしまいます。
長いままだと、繊維が口に残って、「硬さ」の原因になるので、切る時には繊維方向に気を付けて切ることが重要。
お肉の繊維方向の見分け方と、正しい切り方を理解できるようになると、ブロック肉で作る料理が、「柔らかく、おいしく」になりますので、この機会に覚えてくださいね。
うちももがやわらかくなるブロックの正しい切り方
内ももを4つに小分けしたものが下の画像です。
うちももブロックは、こんな形で売られています。
ところで、内ももの繊維の方向わかりますか?
目を凝らしてよ~く見ると、左右方向に溝のような線があります。
矢印方向に繊維が長く伸びています。
わかりますか?
お肉をやわらかくする正しい切り方は、
繊維方向に対して、垂直に包丁をいれ筋目を短く切ることでしたね。
ももブロック肉をやわらかくする正しい切り方は、
画像のように、繊維に対して直角に包丁を入れ、繊維を短く切ること
で柔らかくなります。
画像の切り方は、一口カツ用の厚さですが、焼肉用に切るのであれば、幅をもっと狭くするだけです。
やわらかくなる正しい切り方の基本は同じです。
”どうしても筋目がわからない”時には、お肉の両端を持ち、左右に引っ張って
元の長さよりも伸びない方が繊維の向きになります。
参考にしてください。
うちももブロックをうまく切る方法
まず、基本中の基本は、
包丁の切れ味
うちももブロックをうまく切るには、包丁が切れないことには話になりません。
プロでも、包丁の切れ味は、お肉を切るうえで最も大事にしていること。
包丁の切れ味が悪いと、切る時に、肉を潰して切る状態になり、肉の繊維をスパッと切れません。
その結果、繊維を短く切ることができず「やわらかくない」肉質になってしまいます。
少しの間冷凍庫に入れておく
お肉は、「しっかりした肉質のもの」、「柔らかいもの」と肉質に個体差があります。
柔らかい肉質のものは、包丁が切れても、表面がグニャとしていて切りにくいです。
それは、プロも同じです。
そんな時の対処法は、少しの間冷凍庫に入れます。
指で肉の表面を押して「硬いな」と感じる位がベスト。
切る前のお肉の置き方
そして、切る時の注意点があります。まず切る前の準備段階です。
結構大事なことなので、集中して想像しながら読み進めてくださいね。
まずは、下の画像の内ももブロック全体の形をみてください。
左と右のお肉の幅が少し違うのわかりますか?
右の方が左に比べすこしだけ、幅広ですよね。
右利きの人なら、このようにおいてください。
幅が広い方が右になるようにおいて切り始めると、最後に切る左側が切りやすくなります。
そして、準備段階で「お肉の幅」の他とあわせて、もう一つ、大事なことがあります。
それは、ブロック肉の厚みで置き方を変える。
ブロック肉は、ある程度は、お肉の厚みは同じになるように商品化します。
しかし、どうしても厚みに差ができることもあります。
ブロック肉を、最後まで切りやすくするためには、お肉の厚みのある方が右になるように置いて切ると、最後の方まで切り易くなります。
実際に、切ってみると違いが分かると思いますので参考にしてください。
切り始める前の準備段階で大事なことをまとめると、
・ブロックの幅の広い方を右におく
・ブロックの厚みのある方を右に置く
ことで最後まで上手に切ることができます。
ブロック肉を切りやすくするためには大事なことです。
参考にしてください。
内ももブロックを切る時に気を付けること
うちももブロックを切る時に気を付けることを3つご紹介します。
・包丁の先端が手元よりも低くなるように構える
・切りはじめ、包丁を肉にいれる瞬間、一気に力を入れない
・切り終わりは「押切する」
ようにすると、うまく切れます。
包丁の先端が手元よりも低くなるように構える
お肉を切る時には、包丁の先端が手元より低くなるように、まな板と包丁に角度ができる様に構えて切ると、切り残しをなくすことができます。
イメージをしては、包丁の先端がまな板に触れて、徐々に、奥から手前に切れていく感じです。
包丁をまな板に平行に構えてきると、お肉が伸びて切りにくいです。
お肉が伸びるような切り方をすると、繊維を短く切ることができません。
その結果「硬い肉質」のお肉になってしまします。
実際に試してみると、違いが分かると思いますので参考にしてください。
何回か確認しながら切っていると、コツがつかめてきます。参考にしてください。
切りはじめ、包丁を肉にいれる瞬間、一気に力を入れない
お肉の切りはじめに、一気に力を入れて切ると、お肉がつぶれてしまいます。
潰したまま切ってしまうと、繊維を短く切ることができずに「硬い肉質」のお肉になってしまいます。
お肉に包丁が少し入ってから、徐々に力を加えると、お肉を潰さずに上手にきることができます。
お試しください。
切り終わりは「押切する」
お肉の切り方の基本は「押切」です。
理由は、お肉の繊維を伸ばさないようにするためです。
押切とは、切り終わりを押して切り終えること。
切り終わりを引いて切る刺し身とは真逆の切り方ですが、押して切ることでお肉が伸びずにきることができます。
繊維を垂直にきることができるので、食感がやわらかくなるメリットがあります。
お肉の切り方の基本は「押切」ということを頭にいれて切ってくださいね。
お肉を柔らかくする方法
ブロック肉を柔らかくする方法は、いろいろと紹介されています。実際、どの方法がいいのかわからないというのが実情ですよね。
こちらの記事でも、いろいろな方法が紹介されています。参考にどうぞ!
⇒makaroni
豚内ももとは?
整形したうちももも⇑こんな形です
内もも肉は足(すね)の上部にある3つの部位(そともも、うちもも、マル)からできている部位の一つ。
内ももの特徴と用途
もも肉の中では一番柔らかい部位で、
・一口カツ
・トンテキ
・酢豚
・カレーやシチュー
。煮豚や焼豚
などに使われます。
うちももブロックの正しい切り方まとめ
内ももは、脂身の少ないヘルシーな部位です。
しかし、赤身肉なので、ロース系の部位に比べると少しだけ硬めのお肉。
硬めの部位だからこそ、今回ご紹介した
・繊維の見分け方・
・正しい切り方
を覚えるだけで、もも肉でも十分やわらかい食感のお肉になります
もも肉がやわらかくするには、お肉の柔らかさを左右する、繊維方向の見分け方が大事。
そして、
・柔らかくする正しい切り方、長く伸びている筋目を短く切ることで柔らかくなることを理解することはとても重要です。
この記事では、内ももブロックが柔らかくなる正しい切り方をご紹介しましたが、基本的には他の部位のブロック肉も同じです。
柔らかくなる正しい切り方は
・繊維の見分け方
・正しい切り方です。
内もも以外の部位の、繊維の見分け方と、正しい切り方を紹介している記事も書いています。
合わせて読んでもらうと嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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