豚肉料理といえば
すき焼きやしゃぶしゃぶなどがありますが、
ブロック肉をつかうローストポークは
作り方も以外にシンプルで
手作りする方も増えていますよね。
おいしいローストポークを作るコツは
ローストポークに適した豚肉の部位を選ぶこと。
おいしい手作りローストポークをつくるための
豚肉の部位の選び方をお肉のプロがご紹介します。
ローストポークとは
ローストポークは、
豚肉の塊(ブロック)肉を
オーブンなどで中まで火を通した
ドイツ南部やオーストラリアなどの伝統料理。
ブロック肉を使うので、
旨味をにがさず
豚肉のジューシーさを堪能できる料理。
冷めてから食べるローストポークは、
脂身の多い部位だと
冷めてから脂身が硬くなり
なめらかな食感を損ないます。
ローストポークに適した部位は、
一般的には赤身系のもも肉。
もも肉以外の部位では、
肩ロースやロースが適しています。
それでは、
一つずつご紹介します。
ロース肉はどこにある部位
ロースは、
豚の背中部分のお肉で
肩ロースと
もも(ランプ)の間にある部位。
豚肉の部位の中では、
ヒレ肉に次いで柔らかい部位。
ロースの特徴
ロース肉は
豚肉1頭から2本取れる部位で、
1本が約3〜4キロ位の大きさ。
リブ(肩ロース側)とロイン(もも側)では
肉質に違いがあります。
リブ側(画像の左側)は、
脂身が豊富なのでジューシーで柔らかく、
ロイン側(画像の右側)は、
もも肉に近いこともあり
脂身が少なく
リブ側に比べ少し硬めですが
噛めば噛むほど
お肉の旨味を感じることができる部分。
一般的に
ローストポークに適している部位は
切るときに型崩れしにくく
冷めてから脂身が固まり
なめらかな食感が損なわれない
脂身の少ない赤身肉。
ローストポークに適しているロースは
脂身の少ないロイン側が最適。
肩ロースはどこにある部位
肩ロースは、
ロースの隣にある部位。
※キメ※はやや粗く、
やわらかい部分と硬い部分が混在している部位。
コクがあり濃い味が特徴のお肉。
※※キメとは、
骨格筋を線維の方向に対して
直角に切ったときの切り口で、
筋束同士がくっついている様子のこと。
「きめが細かい」というのは、
個々の筋束の直径が小さいことを示している。
筋束が細いと筋線維を束ねている筋膜も薄く、
物理的強度が小さいため
加熱調理した肉もやわらかい。
同じ種類の肉で同じ部位で比較した場合は、
きめが細かいほど肉質がやわらかく、
高品質とされる。
一般的に運動量が多い、
あるいは強い力を出す筋肉はきめが粗い。
ー日本食肉消費センター参照ー
キメが細かい=やわらかい肉質
キメが粗い=肉質は硬め
肩ロースの特徴
肩ロースの頭(ロースに近い部分)は、
キメも細かくやわらかい。
中心部分には
キメが細かく柔らかい
ザブトン(牛肉の稀少部位名)があり
豚肉の部位の中でも特に、
濃厚な味が特徴の部分。
残り部分(ネックに近い)はキメが粗く、
やや硬めの肉質のため
厚切りでつかう料理には不向き。
豚もも肉はどこにある部位?
豚もも肉は、
豚の足の付け根からお尻にかけてある部位。
形が一升徳利に似ていることから
とっくり(徳利)ともよばれています。
・外もも
・内もも
・しんたま
の3つが合わさった部位。
ローストポークに適しているのは
肉質がやわらかい
内ももとしんたまの2つ。
外ももはキメが粗く
硬めの肉質で厚切りで食べる
ローストポークには不向き。
うちもも肉の特徴
内ももは、
3つの部位のなかでは
一番柔らかい部位。
柔らかい部位なので、
・一口カツ
・トンテキ
・煮豚
・焼き豚
・酢豚
・ローストポーク
などに適しています。
お肉の繊維(筋目)を間違えないように
1~2cmくらいの厚さで切っても
やわらかいです。
しんたまの特徴
しんたまは、
その形からマルともいわれ
やわらかさは、
外ももと内ももの中間位。
スーパーでは、
ブロック肉や切り落とし
で売られていることが多い部位です。
内ももと比べると
少し硬めの肉質なので、
筋目を間違えないように切ると
やわらかくなります。
煮豚や焼き豚、
ローストポークなどに最適な部位。