豚角煮をつくるといつもかたくなってしまう
のはなぜ???
「角煮がかたくなる」のには「かたくなる原因」があります。
角煮がかたくなる原因と対処方をご紹介します。
この記事では「角煮がかたくなる原因」、
・下茹でが足りない
・調味料を入れるタイミングが早い
・お肉が空気に触れている
・みりんを使っている
・切り方を間違えている
の順番でご紹介します。
では、はじめます!
角煮がかたくなる原因とは?
箸で切れるほどやわらかい角煮は食事の主役にもお酒のおつまみにも最適。しかし、調理の仕方によっては「かたく」「ボソボソ」した角煮になってしまします。
角煮がかたくなる原因はいくつかあります。
あなたの作った角煮が「かたい」原因は次のうちの、どれに当てはまるでしょうか?
下茹で時間が足りない
「やわらかい角煮」をつくるのに欠かせないのが、角煮用の豚肉の下処理。
一般的な下処理は水にねぎの青い部分などをいれて「下茹でする」方法。
角煮を販売している業者さんは、何時間もかけて下茹でするします。下茹でするすることで余分な脂がおちて臭みのないジューシーな角煮になります。
材料(2本分)
豚バラかたまり肉…500g×2本
泡盛(または酒)…1カップ
しょうがの皮…1かけ分
にんにく…1片
長ねぎの青い部分…1本分
・水
作り方
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鍋に豚バラかたまり肉(できれば皮つき)、豚肉がかぶるくらいの水、泡盛(または酒)、しょうがの皮、にんにく、長ねぎの青い部分を入れて火にかける。鍋に豚肉とかぶるくらいの水を入れる。ゆで汁も料理に使うので、水はたっぷりと。
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沸騰したらアクを取り、弱火にして約1時間ゆでる。そのままおいて完全にさます。
このような方法で下茹でして余分な脂を落とします。
ですが、その前にひと手間かけることでもっと「余分な脂をカット」することができます。
それが、
「油で脂をおとす」
方法です。
それは、
「油同士は溶け合う」という性質を利用した意外な方法。
フライパンにたっぷりの油をいれてバラ肉を焼きます。
「油で脂をおとす」なんて一見矛盾しているようですが、実際に約24%も余分な脂を減らすことができます。
やり方
①フライパンにサラダ油100mlをいれる。
⇓
②バラ肉をいれて焼く。焼きはじめは脂の多い方を下にして焼く。
そうすると油と脂は溶け合う性質があるのでバラ肉の表面に脂が浮き出てきます。
⇓
③バラ肉をとりだしペーパータオルなどで浮き出た脂を拭きとる。
・約5分間焼いただけで24%の脂分をカットすることに成功。
・蒸すことでさらに脂分を減らすことができます。
調味料を入れるタイミングが早い
下茹でが不十分な状態でいれてしまうとお肉がかたくなる原因になります。
特に塩分をくわえ煮込むと、どんどん硬くなります。
しっかり下処理したあとに調味料をくわえることで、「柔らかい」角煮になります。
お肉が空気にふれている
下茹では角煮用の豚肉が「ひたひた」になるくらい十分に水をいれます。
これには理由があります。
角煮用のお肉が空気にふれていると表面がかたくなり「ぱさつき」の原因に。
下茹での時、水が蒸発して少なくなってきたら足して、お肉が空気に触れないようにしてください。
そして、調味料を入れた後は水分の蒸発でお肉が空気にふれるのを防ぐために「落し蓋」は必須です。
みりんを使っている
みりんは日本の代表的な酒類調味料です。
みりんと呼ばれるものには「本みりん」と「みりん風調味料」があります。
違いはアルコール分。
・本みりん・・・アルコール分約14%
・みりん風調味料・・・アルコール分1%未満
本みりんは、焼酎やアルコールに米麹と蒸した米を加えて米のデンプンを数か月かけて糖化させて絞った甘いお酒。かつては、お屠蘇や甘酒などの飲用でした。
みりんは、砂糖より高級な味をだしたり原料の米の発酵により複雑な味やコクをだします。みりんは入れることで料理がおいしくなる調味料。また、魚臭を消す効果もあります。
みりんにはいっているアルコールは、「タンパク質の凝固を促進」する効果があります。
荷崩れしやすい身を引き締めたい料理には早めに加えると食材の旨味を閉じ込めることができます。
しかし、
肉を硬くしたくない角煮などの料理には最後に加えます。
みりんは、お肉の旨味成分のひとつ「タンパク質」が硬くなるのを促進する効果があるので「いれるタイミング」は非常に大事です。
豚角煮に最適な部位とは
角煮用豚肉の部位は、バラ肉を使う人が多いと思います。
バラ肉でも、部分によっては「脂身が多い部分」「脂身が少ない部分」と肉質がちがいます。
トロトロのやわらかい角煮に最適な部分は「脂身の多い部分」。
わかりやすいように実際に画像でご紹介します。
トロトロの角煮用のバラ肉の選び方
バラ肉は、下の画像のような形をしています。
そして、
このような形にカットされてお店に並んでいます。
トロトロの角煮に選ぶ部分は、青い丸で囲んだところ。
カットされた形としては、下の画像のような部分。
脂身と赤身が何層にもなり、赤身より脂身が多い部分が「トロトロの角煮」には最適。
角煮に使うバラ肉は、切り方一つで「柔らかくなったり」「かたくなったり」します。
バラ肉が柔らかくなる正しい切り方をご紹介します。
バラ角煮がやわらかくなるバラ肉の正しい切り方
あなたは、角煮用にバラブロックをどのように切っていますか?
数十秒の動画ですが、まずはこちらの動画をご覧ください。
見た後に記事を読んで頂くと、より理解が深まると思います。
⇒角煮の切り方
まずは、下の画像をご覧ください。
豚バラブロックが柔らかくなる切り方は2つのうちどちらかわかりますか?
正解は下(2枚目の画像)です。
なぜ、2枚目の切り方が正しいのかを解説します。
バラ肉の繊維
豚肉に限らず(牛肉でも鶏肉でも)お肉には筋繊維があります。
当然、バラ肉にも筋繊維があります。
ブロック肉をやわらかくする正しい切り方は、筋繊維の方向の見極めがポイントになります。
豚バラ肉ブロックの繊維は矢印方向に長くのびています。
お肉をやわらかくするには、
長く伸びている繊維を短く切ることでやわらかくなります!
この矢印が短くなるように繊維を短く切ることでお肉がやわらかくなります。
なので、2枚目の画像が正しい切り方になります。
たまに、筋繊維の方向に沿って切るといいと聞くことがありますが、私はおススメしません。何故なら、お肉の繊維は非常に丈夫で、加熱しても柔らかくならず噛み切れません。当然長いままの状態で歯に挟まってしまします。それが、「硬さ」を感じる原因になるからです。
基礎をわかったところで、
さっそく、バラブロックの角煮用の正しい切り方をご紹介します。
バラブロックの角煮用の正しい切り方
角煮は煮込み料理なので、煮込むことで、お肉自体はある程度柔らかくなります。しかし、より、やわらかくするには正しい切り方をするだけで、ワンランク上の美味しい豚角煮になります。
非常の大事なので、もう一度、確認させてください。
角煮を柔らかくする切り方はどっちでしたか?
もう、わかりますよね!?
正解は、2枚目の切り方です。
しかし、画像のような切り方では角煮には大きすぎるので、まずは、縦に3~4等分に切ります。
そして、筋目が短くなるように横に切ってください。
豚角煮といえば、お肉のジューシーさを味わう料理。なので、すこし厚めに切るのがおすすめ。
あとは、いつものように料理するだけで、やわらかくて美味しい豚バラ角煮ができあがります。是非、お試しください。
角煮がかたくなる原因まとめ
豚角煮をつくるといつもかたくなってしまう
のはなぜ?
あなたの疑問は解けましたか?
角煮がかたくなる原因に、
・下茹でが足りない
・調味料を入れるタイミングが早い
・お肉が空気に触れている
・みりんを使っている
などがあることをご紹介しました。
が、
一つでも当てはまったことありましたか?
改善方法もご紹介しましたが参考になりましたか?
やわらかい角煮を作るためには
・「原因」を知ること
・やわらかくなる部位と場所を選ぶ
・やわらかくなる正しい切り方をする
ことも重要です。
今度は、この記事を参考に「やらかく」「トロトロ」でおいしい角煮つくって下さいね。
最後までお読みいただきありがとうございました!